2005年の活動履歴

四 季

公演日時:
2005年3月25日,26日,27日
会場:
BankART 1929 Yokohama ホール構成・演出・振付: 能美健志
キャスト:軽部裕美・山田海蜂・渡辺由美・長濱加実・藤原智美・森まどか・丸山沙千・丸山暁子・西崎まり江・佐藤幸枝・荷山亜美・田山友賀・能美健志・坂田守・さとうじゅんこ
スタッフ
舞台監督■黒田隆行 (株)ボール
照明■川口真人 (株)カンバセーション
音楽■種子田郷
音響システム■田口製作所
衣装■李洗姫
+武蔵野美術大学ファッションコース有志
宣伝美術■三浦秀彦
制作■斉藤千雪
写真提供■近藤信治
衣装協力■スズキタカユキ

レビュー

昇天シーンを生かした空間
能美健志&ダンステアトロ21
『四季』

能美健志が主催するダンステアトロ21が、横浜馬車道にできた小劇場BankART1929で『四季」を上演した。今回は音楽を種子田郷が担当し、さとうじゅんこのヴォイスを加えての舞台づくりが行われていた。もちろん能美健志の構成・演出・振付・出演である。
この劇場はもともとが古い銀行の店舗だったということもあって、重厚な柱に支えられた天井が気持ち良く高い。奥に出演者の出入り口があるが、この内部に大金庫があったのかもしれない。そこから縦長のスペースが放射状に伸びて、その両側が観客のためのスペースだ。全体は明るい色彩で塗られていて、ここが元銀行だったことを忘れさせてくれる。放射のもっとも広がったところに巨大なガラスの壁面が立ちふさがっている。
女性ダンサーたちが三々五々登場して放射状の空間に横たわり作品がスタートする。じわじわと動きが広がっていき、そこへヴォイスが加わる(声を発しながら空間を移動)。こうして作られた「自然」を背景にして山田海蜂(やまだみほ、体操の世界からダンスに入ってきた人だそうだ)のソロがある。彼女はまさに春の女神の登場だった。
さらにその空間は、能美の力強いダンス、群舞の重層的な動き、坂田守の若々しい動きなどによっていっそう活性化する。優しさの一方で、ときに暴風を吹かしたりもする自然の風景が見えてくる。
そこに軽部裕美がすっと現れると空気がさらに一変する。彼女は、元銀行の空間に堂々と作り上げた「自然」から、作りものらしさをきれいに払拭して、そこに自然そのものを出現させた。ダンスの次元がまったく違うという感じだった。踊り終わった軽部は、放射状の広がったところに立つ巨大なガラスの奥に出現した大階段を上って空に消える。
能美がこの空間を使ってやりたかったのは、この昇天のシーンだったのだということが充分に納得できた。(3月26日所見)
[ 2005年4月15日・山野博大・週間 オン☆ステージ新聞 ]

2005年、身体表現の新しい可能性を追求している能美健志が、
歴史的建造物であるBankART 1929 Yokohamaに、
日本人の四季に対する美意識と人間の内外的宇宙観を現す。
種子田郷の空間をデザインする音とさとうじゅんこのヴォイスとが、
身体性に新たな側面を与える。
ダンサーには、能美健志&ダンステアトロ21に加えて、
元新体操選手の山田海蜂を迎え、
静動織りなす変化と調和の世界を展開する。

photo :Dance Square

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